不動産鑑定士って、普段どんな仕事をしているのか、よくわからないね……
そうね、どんなことをしているのか、見に行こうよ!
そうしよう!
「不動産鑑定士ってどんな仕事?」普段目にすることがない不動産鑑定士の仕事を現役不動産鑑定士がリレー形式でご紹介します。
トップバッターを引き受けてくれたのは、不動産鑑定士の藤原新一さん。神奈川県内で不動産鑑定士として活躍しています。一日密着させていただいてお仕事の内容を聞かせてもらいます。 そろそろ、待ち合わせの時間です……
初めまして! 藤原さんですか? 神奈川県不動産鑑定士協会のカン太とカナです! 今日はよろしくお願いします!不動産鑑定士って、普段どんな仕事をしているのか、よくわからないね……
はじめまして! 不動産鑑定士の藤原新一です。今日は一日、どうぞよろしくお願いします。早速ですが、現地に参りましょう!
AM8:30
対象不動産を現地にて確認します。確認事項は対象不動産に接面する道路幅員、境界杭の確定、隣地との境界、間口等、出来る範囲で確認します。というのは、あまり人通りが多いところでは完全に「怪しい目」で見られるので、調査している事を気づかれないように注意しているんです。特に住宅街にある不動産の調査の場合「あんた、ここでなにやってるのよ?」などと怪訝な声で聞いてくる人も多いので不審者と思われないよう、要注意。
写真を撮るときには、こっそり気づかれないように注意しているようです。何やら怪しい職業にすら思えてきます・・・ 確かに、住宅地で一人、道幅を測っている人がいたら、怪しいですよね……
AM9:00
対象不動産の評価のため、取引事例を現地にて確認します。取引事例を実際に目で確認することで、資料だけではわからないことも、確認できるのです。ただし、評価に使うか使わないかわからない10件近くの事例を見るのは、肉体的に辛いんです。特に車を使用できない街中の事例を「徒歩」で見る場合には、相当骨が折れます。しかし、今日は暑いです……
評価対象だけ現地で確認するのかと思っていたら、それ以外の実際に取引が行われた不動産についても現地で確認するんですね。すごく丁寧に調べるんですね! おどろきました。今日のように暑い日や、冬の寒い時期は大変そうです。
PM1:00
事例を見て回るのに時間がかかったので、遅めの昼食です。鑑定士の仕事の醍醐味は、いろいろな所にいけること。ラーメンが好きなので、調査前日には美味しいラーメン屋を事前に情報収集しておきます。この日も、某ラーメンサイトで見つけたラーメン屋にて昼食です。
調査開始から、おもったより時間がかかりました。わたしもおなかがペコペコです! 事前に情報収集をするとは… 準備にぬかりありませんね!
PM2:00
市役所、水道局、法務局等に行き、対象不動産と関係する法的な規制や生活に必要な設備が整っているかを調査しに行きます。調査の際に「現地は見に行かれましたか?」と聞かれる事が多いので、今日のように現場を見に行ってから役所等に行く場合ようにしています。調査する市町村によっては役所、法務局、水道局、下水道局等それぞれの場所が離れている場合もあり、そういう場合は先に役所等での調査を終えてから現場にいくことにしています。そうしないと役所等が閉まってしまいますので。
不動産に法的な規制がたくさんあることを初めて知りました。関係する役所も多く、この手続きはずいぶん手間がかかりそうです。規制如何で評価額も変わってくるとのことで、驚きました。役所や法務局の人となにやら難しい話をしていました。素人ではよくわかりませんが、さすが専門家だなという印象です。
PM3:45
事務所に帰り、今日の調査の整理をします。あまり時間が経ってから整理すると忘れてしまうことも多いので、できるだけ調査したその日のうちに整理をします。今日の調査の結果をふまえて明日から鑑定評価作業にとりかかります。 整理が終わったら、日課であるジムに行って走りこみです。鑑定士は体力も大事なのでリフレッシュも兼ねて運動をするようにしています。 リレーのトップバッターの責任を果たし、ほっとしています。 次の走者にバトンを渡しますので、カン太くん、カナちゃん、今後もよろしくお願いしますね。 今日は一日、ありがとうございました!
事務所に帰られ整理をするとのことで、事務所前で別れました。予想以上にいろいろな活動が必要だと言うこともわかりました。 藤原先生、「不動産鑑定士リレーリポート」のトップバッター、おつかれさまでした! ありがとうございました!
オフィス内で仕事をしているのかと思っていたけれど、 外での仕事も多いんだね、僕は疲れちゃったよ! なんとなく、不動産鑑定士のしごとがわかってきた気がするよ。 不動産って、いろんなことと複雑に関係しているんだね。
難しそうな言葉がたくさん出てきて、よくわからなかったけれど…… 専門家! って感じで、かっこ良かったわ! 藤原さん、ありがとうございました! 次はどんな不動産鑑定士の方にバトンがわたるのでしょう? 「不動産鑑定士リレーリポート」、今後もお楽しみに!